女性の歌声が好きだったのは随分前からだった。
なのにオンナノコの歌にはあまり惹かれることもなく、
子供時代を過ごした田舎には音楽を聞きに行く文化がなかったので、
自然CDで流通している音楽には疎くなっていた。


ネットをやるようになってほんとにすごいと思うのは、
(それが法的権利的に許されてるかは別として)
時空をすっとばして自分を捉えて離さないものに出会えること。
音楽や歌も。

気持ちや身体が疲れたときに染み込んでくるのは、
大人の女の人が歌う歌。
実力派すぃんがーちゃんには動かされない所がぐらぐら揺らされる感じ。

たとえば、
「Carole King, You’ve got a friend」
 http://www.youtube.com/watch?v=rJPgxEi2BM8

「倍賞千恵子, 宵待草」
 http://www.youtube.com/watch?v=rJPgxEi2BM8
  
 など。

 考えてみると、
   私にとっての好みはかなり、「母の歌」に影響されている。

歌手でもなんともなく、カラオケにもめったに行かない。
母として私に歌ってくれた歌。
洗濯物をたたみながら、料理をしながら、アイロンをかけながら口ずさんでいた歌、その声。

- - - - - - - - - -
最近、なぜだかわからないけど、
ほんの子供の頃の母との記憶が突然蘇ってくる時がある。
それは名前のつけられる行事でも大事件でもない。

別珍のリボンで初めて三つ編みをしてくれた時の、鏡台ごしの母の顔。

母が実家に帰っていた時、一人で夜を迎えるのが怖くなって電話した時の、
「夢の国で会いに行くから大丈夫だよ」という声。

風邪で寝込んでいたときに、
「今日は特別」と言って、苺と見たことない形のスプーンを硝子の器で渡してくれたときの
あの気持ち。
 
 そういう記憶の切れ端が、夕方電車に乗っていると急にやってくる。

きっと母には記憶されてないだろう、私だけの記憶。

考えてみると、もうすぐ母が私を産んだ年齢になるのだった。
今度母に話してみようかな。
他のどのお母さんたちより背が高く、料理が上手く、サバサバしていた母。
きっと、「なにそれ~そんなことあったっけ?」と言うに違いないけど。


===
↑の動画たちとはちょいと系統がちがうかもしれないけど。
「森山愛子,赤とんぼ」
 http://www.youtube.com/watch?v=i8FbONpEroQ

 愛子ブッシー(懐)とシンディーの打たれてる様子がツボで見てしまう。






コメント

HT
2013年9月6日22:44

>「夢の国で会いに行くから大丈夫だよ」という声。

素敵すぎる…。
最近私は母の夢をよく見る。
先月里帰りして会ったばかりなのに、というかだからこそ、なのかもですが。
ウチの母もサバサバし(過ぎ)ていて、子供の頃はどうも上手く甘えたり甘えさせたり
できなかった母娘だったと思う。
年齢を重ねて、関係性が変わっていくのもアリだよね。

konynon
2013年9月9日15:52

>HTさま

遅くなりました(泣)
コメント返しですら遅い、況や更新をや・・・

 ↑のこと思い出したときは電車にのって向かいの窓に沈む夕日を眺めていたんですが、
  あまりにも不意打ちだったもんで、涙は必死に表面張力発揮させてこらえました。

これから他のきょうだいも巣立っていって、きっと寂しくなるところもあるんじゃないかなぁ。
これから母も老いてきて、今度は私が心配することも多くなると思うんですが、
それでも、母は私のことを心配するんだろうなぁとなんとなく・・・

こういう思い出は本当に大事にしたい。
だいぶ気持ち悪いヤツやんと思ってたのですが、コメントうれしかったっす(^v^)