あがたじゃないよ。
強い光線が束になって深緑を、首筋を、アスファルトを刺す現実から逃れるためか、
自然と頭の中で涼しさを想像する。
目を閉じて涼しいというイメージを膨らませていくと、
かすかな風に揺れる葉や、遠くで聞こえる鳥の声、どこかで流れる水の音など、
少し光量が低く広々とした空間に自分を閉じ込めていく。
心地よい静けさ暗さが眠りへと誘う。
そんなことをしていると、現実には酷暑のさなかに立っていても、
気持ちが落ち着いてイライラしなくなってくる。
夏も楽しみたいけれど、自分が南国気質じゃないからか、はたまた今年の夏がきつすぎるのか、コンクリートの上で焼き魚になった気分になるのです…
育った場所は山だったけれど、小高い山を木々が覆っていて、どちらかというと林に近い感じだったので、森にはそれほど馴染みがない。
私の森はイメージの森で、おぼろげなビジュアルで構成されているからか、
不確かで変わりやすい。
目を開けると、もうさっき見ていたはずの面影がなくなっていたりするような。
木陰からきらきらと漏れていた光が消えて、いつのまにか足元に霧が立ち込めていたり。
そこではじめて胸に差す不安が、その場所に留まることを許さない。
「ここを出なければいけない」
霧に濡れる木の根をまたぎ、枝を持ち上げて、もと来た道を探し始める。
叫ぶような鳥の声が静寂を破って、ふと見上げると木々が黒く太いからだを揺らしている。
立ち止まってみても、振り返ってみても、もう何もわからない。
自分の声は、森のざわめきにかきけされて誰にも届かないだろう。
その時初めて気づく、
自分は森を訪れたわけじゃない、森も私を受け入れたわけじゃない。
私はただ迷い込んだだけなのだと。
…ってな感じで、電車を待つホームやバスの窓際の席でじりじり灼けながらイメージ遊びをしている、いろんな意味で危ないワタクシでございました。(ちゃんちゃん)
強い光線が束になって深緑を、首筋を、アスファルトを刺す現実から逃れるためか、
自然と頭の中で涼しさを想像する。
目を閉じて涼しいというイメージを膨らませていくと、
かすかな風に揺れる葉や、遠くで聞こえる鳥の声、どこかで流れる水の音など、
少し光量が低く広々とした空間に自分を閉じ込めていく。
心地よい静けさ暗さが眠りへと誘う。
そんなことをしていると、現実には酷暑のさなかに立っていても、
気持ちが落ち着いてイライラしなくなってくる。
夏も楽しみたいけれど、自分が南国気質じゃないからか、はたまた今年の夏がきつすぎるのか、コンクリートの上で焼き魚になった気分になるのです…
育った場所は山だったけれど、小高い山を木々が覆っていて、どちらかというと林に近い感じだったので、森にはそれほど馴染みがない。
私の森はイメージの森で、おぼろげなビジュアルで構成されているからか、
不確かで変わりやすい。
目を開けると、もうさっき見ていたはずの面影がなくなっていたりするような。
木陰からきらきらと漏れていた光が消えて、いつのまにか足元に霧が立ち込めていたり。
そこではじめて胸に差す不安が、その場所に留まることを許さない。
「ここを出なければいけない」
霧に濡れる木の根をまたぎ、枝を持ち上げて、もと来た道を探し始める。
叫ぶような鳥の声が静寂を破って、ふと見上げると木々が黒く太いからだを揺らしている。
立ち止まってみても、振り返ってみても、もう何もわからない。
自分の声は、森のざわめきにかきけされて誰にも届かないだろう。
その時初めて気づく、
自分は森を訪れたわけじゃない、森も私を受け入れたわけじゃない。
私はただ迷い込んだだけなのだと。
…ってな感じで、電車を待つホームやバスの窓際の席でじりじり灼けながらイメージ遊びをしている、いろんな意味で危ないワタクシでございました。(ちゃんちゃん)
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