大好きだから。

 ずっと見ていたい感じていたい。
 そのためなら何だって惜しくない。

 あなたを好きでいることで、私は生きていけるの。
 あなたがいない世界を思うと、それだけで胸がはりさけそうになる。
 
 でも時々、とっても苦しくなる。
 あなたの素晴らしさを、あの人が判ってくれないとき。
  あなたはこんなに魅力的なのにと、あなたを見つめながら呟くの。
 だれかがあなたのことを悪く言ったとき。
  悲しみが渦をまいて、あの人のことを呪えと言うの。
 そしてあなたが私の知らない誰かと笑ってるのを想像してしまうとき。
  金の鎖で心臓が締め付けられるのを感じるの。

 それでも、あなたは私に笑いかけて、天使のように私を救ってくれる。
 だからあなたをずっと見つめてしまうの。私を知らないあなたを。
 
 私は、私の知らないあなたを少しずつ塗りつぶしていく。
 私の世界が、あなたでいっぱいになるくらい。
 
 その地図は未完成。
 あなたは道半ば、きっと今以上に素敵なひとになってくれるでしょう。
 それを見届けるには、あなたに気づいたのが遅すぎたかもしれないわ。
 あなたはあまりも、魅力的すぎたから。

 でも、今はあなたが幸せでいてくれるだけでいいの。
 その笑顔を私のほうへ傾けてくれさえすれば。

 ずっと見ていたい感じていたい。
 そのためなら何だって惜しくない。

大好きだから。
愛してるから。

          [『乙女賛歌』序(抄録)出典:konynonのイカレ脳みそ]


 …爆笑!!(自分で書いといてw)
 あ、私が読んだなかで一番恐怖した作品は、萩原朔太郎の「死なない蛸」です。

 (著作権大丈夫か?)
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  萩原朔太郎 死なない蛸

ある水族館の水槽で、ひさしい間、飢えた蛸が飼われていた。
地下の薄暗い岩の影で、青ざめた玻瑠天井の光線が、いつも悲しげに漂っていた。

だれも人々は、その薄暗い水槽を忘れていた。
もう久しい以前に、蛸は死んだと思われていた。
そして腐った海水だけが、埃っぽい日ざしの中で、いつも硝子窓の槽にたまっていた。

けれども動物は死ななかった。
蛸は岩影にかくれていたのだ。
そして彼が目を覚ました時、不幸な、忘れられた槽の中で、幾日も幾日も、恐ろしい飢餓を忍ばねばならなかった。
どこにも餌食がなく、食物が尽きてしまった時、彼は自分の足をもいで食った。
まづその一本を。
それから次の一本を。
それから、最後に、それがすっかりおしまいになった時、今度は胴を裏がえして、内臓の一部を食いはじめた。
少しずつ、他の一部から一部へと。
順々に。

かくして蛸は、彼の身体全体を食いつくしてしまった。
外皮から、脳髄から、胃袋から。
どこもかしこも、すべて残る隈なく。
完全に。

ある朝、ふと番人がそこに来た時、水槽の中は空っぽになっていた。
曇った埃っぽい硝子の中で、藍色の透き通った潮水と、なよなよした海草とが動いていた。
そしてどこの岩の隅々にも、もはや生物の姿は見えなかった。
蛸は実際に、すっかり消滅してしまったのである。

けれども蛸は死ななかった。
彼が消えてしまった後ですらも、なおかつ永遠にそこに生きていた。
古ぼけた、空っぽの、忘れられた水族館の槽の中で。
永遠に――おそらくは幾世紀の間を通じて――ある物すごい欠乏と不満をもった、人の目に見えない動物が生きていた。

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 …あぁ~~~重くなった~~←自業自得。
 とりあえず、今更だけども。
  
 
 性格歪んでてすんません。 (平伏舌出し)

コメント

HT
2010年10月8日17:19

呪いのページ~~~~~~~~~(つД`)・゜・
でも2回読むとなんとなく笑える。

konynon
2010年10月8日17:52

>HTさま

 …フハハハハ!!
 ゆ~め~にで~るぞ~~~v

 今日はワッツっすね!
 なんの話だろ♪