このカテゴリー、すっごく久しぶり(笑)

さてさて、「俳優さん」というものに対する考えやこだわりは千差万別。
人生の拠り所になったり、時代の変遷そのものであったり、「感じ」であったり、印象にも残らなかったり。

私はどうやら、「beyond description」を体現しようとする人に魅かれる傾向にあるみたい。(∧おじさまに選好寄り気味)
例えば、匂いや香り、味、佇まいから漂うその人(役)の性格、関係性…


私は一度、僥倖を得てテレビドラマの撮影現場にお邪魔(垣間見?)させていただいたことがある。

捜査本部室には捜査資料を手にした刑事がひしめき合っている。一様に疲れの色を見せている。未だ決定打は出ていない。被害者と周囲の関係を整理し直し、部長が檄を飛ばして解散。
 場面は転換し取調室。容疑者がアリバイについて問われている。ベテランの強面刑事の怒声が灰色の部屋を震わせている。
そこに刑事が息せき切って入ってくる。スーツの中には新たな犯人像を示す証拠を携えて。


ト書きにするとこんな程度。繋いだ完成品からすれば何分もないだろう。
だけど、結局「巻いて」5時間だった。
「役者の仕事は待つこと9割」なんてことを再認識。

その時、主役の方が一番難儀していたのが、「ドアを思い切り開ける」というアクション。何と、take1で勢いあまって足でドアの膝から下まで蹴破ってしまったのだ。急きょカットをバストショットに変更したのだれど、その方は「重さのある」はずのドアを力いっぱい開け放すというアクションに試行錯誤を重ねて5,6回演技を申し出ていた。(もちろん、「下半分壊れたドア」は"存在しない")

いろんな人の緊張感とプロフェッショナリズムとイライラと焦燥感とがスタジオに充満して凄くしんどかった思い出があるのです。

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と、ここまでが長~い前置き。
木村さんは、私が魅かれる俳優さんの要素をたっぷり持っている人の一人。
そして、邪推ですが、上のようなこと、かなり念頭において演技者として臨んでいるんじゃないかな。

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そんな(どんなだ)私プレゼンツ「木村作品ドラマ編」!!(暇やね…)



連続ドラマ


・あぶない少年III ・・・観てない…

・好きなのに…     同上…

・その時、ハートは盗まれた 1992年 一瞬フジのSPで観たくらいで…

・あすなろ白書 1993年 …「あすなろ抱き」しかわかりませぬ…なんかくりくり。

・若者のすべて 1994年 …「取手くん」の次の年って!! ギラギラやん!!

・人生は上々だ 1995年 …リハで本物の橋の欄干からふざけて落ちそうにしてた…?

・ロングバケーション 1996年 …ここで22?23?て…細か~い演技も、疑似恋愛も。

・協奏曲 1996年 …同じ年に二本やってたのね。険の感じが、正和さんと少し似てる?

・ギフト 1997年 …> 再放送希望。10年前はこれが出来てたテレビ業界を思ふ。

・ラブジェネレーション 1997年 …「愛」のしぐさ!リアルでくすぐったくなるわい!

・眠れる森 1998年 …初めて最後までみたとき、エンディング映像とのシンクロに立った鳥肌を忘れない。野沢さん…(シナリオ本を持っている奴)

・ビューティフルライフ 2000年 …木村さん、靴に画鋲を入れられる。
               「愛」と「哀」の表現力、凄まじいと思います。

・フードファイト 2000年 …私これかなり好きです(笑)役者仕事の中でも。
             (興味のある方は、"あなたの管"でどうぞ。)

・HERO 2001年 …リアルタイムのふぁんの方の心境はどんなだっただろう。おそらく、私の「木村さんの役者仕事」初対面。

・空から降る一億の星 2002年 …対中江さんのビーナスぶりとキスの雨。ここでも「あい」の人。

・GOOD LUCK!! 2003年 …熱い「力」の入れようと強烈な「抜け感」。HPを御照覧。

・プライド 2004年 …このころから本格的に「アンチ・キムタク」が喧しくなったような。どう考えても格好の餌みたいな役柄だもんな。でも、この役を輝かせられるのは、未だ日本で一人しかいないと思いますよ…メイビー☆(いや、本気で)そして相変わらずの対中江さんのビーナスっぷり(しつこい)

・エンジン 2005年 …こどもに食われない俳優・木村拓哉(笑)「この内容で月            9」って、当時はかなり意義のある、勇気ある企画だと
           思ってます。

・華麗なる一族 2007年 …最終回。…他にも言いたいことがありすぎですが。

・CHANGE 2008年 …これ。すごい好きなんです。近年では一番御自身で人物造形          にストレスを持ってない感じがします。裏読み深読みしほう          だい♪「今」観てみると面白いですよ。

・MR.BRAIN 2009年 …ちょっとまだ消化し切れてないのです。「変人」としての           居方を観てみると面白い、という見方をしてました、リア           ルタイムでは…えへ。


単発ドラマ編

・おとうと 1990年 …木村さんの作品て昔のでも全然こっぱずかしさが来ないん           ですけど、さすがにこれは(笑)tsutayaで観てみてくだ           さい(笑)

・松葉杖のラガーマン 1991年  …キズナ食堂でちらっと観た、マッチ棒のよう                 な木村さん。

・映画みたいな恋したい『ロミオとジュリエット』1991年 …全然知らない…

・映画みたいな恋したい『摩天楼はバラ色に』1992年 …同上…

・世にも奇妙な物語第2シリーズ『言葉のない部屋』1992年 … コレ!!
  観たことない人は是非観てほしい!!ある意味ショック受けます。

・柴門ふみセレクションSELECTION2『少女以上・少年未満』1992年 …知らぬ・・
・泣きたい夜もある『僕だけの女神』 1993年 …同上…

・伊豆の踊子 1993年 …tsutayaにあったので借りてみた。「あすなろ」と同じ年なのがどうにも解せない。かなりあどけなくてかたくておぼこくて、っていう印象なんですよ…

・世にも奇妙な物語春の特別編『トイレの落書』1995年 …オモシロ恐い。

・君は時のかなたへ 1995年 …これ見たいんだよな~

・古畑任三郎 1996年「赤か、青か」…パブリックイメージを納得して演じきってる(そしておそらく面白がってる)木村さんは凄い。ライオン同士の戦いを彷彿とさせる対峙。

・古畑任三郎『消えた古畑任三郎』…これは、まぁね。

・織田信長『天下を取ったバカ』1998年 …もっかい「木村信長」観たいな…

・世にも奇妙な物語春の特別編『パパラッチ』1999年 … コレも!珍しく舞台向き演技?みたいな印象。このときの木村さんに、とっておきのお誂えを、視聴者とパパラッチのみなさんに皮肉をこめて。

・今夜は営業中 1999年 …ゴージャスだったな~日テレさんよ…

・世にも奇妙な物語SMAPの特別編『BLACK ROOM』2001年 …これも好き。突っ込    みキャラと眼球の動かす間が凄い!! たまに引っ張り出して観てます。

・フードファイトスペシャル香港死闘篇 2001年 …だから…好きですv

・忠臣蔵1/47 2001年 …馬には乗らないけど、鮮やかな太刀捌き。もっと時代劇みたいですよ…

・HERO特別編 2006年 …当時はなぜロンゲ!!とじくじくしっぱなしだった。でもいい話だし、大人になったけど、相変わらずの「久利生さんぷり」。ヒデさんの速報が入ったのも…なんか不思議な気持ちだったな…

 ……つ、つかれた…(笑)

もうね、是非観ていただきたい、見直して頂きたいものほどちゃんと観れないのよね…と、最近の再放送ラッシュを勘ぐる師走の夜。




コメント

nophoto
HT
2009年12月12日17:25

「言葉のない部屋」私も大好き。あの年齢で、当時の彼の環境からすると、
絶対にああいうシチュエーションって経験なかったはずですよね?
なのに、どこからあの人物造詣が出てきたんだろう、と。
考えてみれば、彼の演じてる役って<等身大>のようで全然そうじゃない。
彼が演じたからこそ<血肉のある人間>に見えるんだ、と思わせる役が多いような・・・ハルなんかまさにそうだよね(笑)

「君は時の彼方へ」は友達がダビしてくれて手元にあるんだけど・・・。
木村はほんとーにうつくしーです。そして彼が演じてるからこそ、奇想天外な家康にも血肉があります。
・・・・でもドラマとしては(ry.

konynonさんの記事を見ていろいろ見返したくなりました。


記事とは関係ないけど、<winding road>ってシェリル・クロウのあの曲から?
通勤で時々聞きます。
歌詞といい曲の感じといい、元気になるので(笑)



konynon
2009年12月12日20:29

>HTさま

いらっしゃいませ!!(with揉み手)

そう、最初に観た時は凄まじい「陰」と「孤独」にやられてしまっただけなのですけど、普通に考えて木村さんは「ああいう世界」とはとんでもなく遠い世界で生きてきた少年だったと思うんです。なのにリアル感が半端じゃなくて。
 それを考えるとね…ちょっと空恐ろしくなってショックを受けてたんですね。方言の巧さはこのころからなんですけど(笑)

多分、木村さんのパブリックイメージの何割かは「彼の演じてきた役」を投影してるんじゃないかな、なんて勘ぐってしまうほど、HTさまの仰るように「血肉化」しているところがね…
未だに「何やっても…」とかいう言説がはびこってるなら、一回あれを見てからいってほしいと思ってしまうのです。というわけでこれも再放送希望。

「君は…」そうなんですね(笑)じゃぁ見れるときがきたら…ということで。
少年‐青年キムラがうつくちーのは承知の上ですので(笑)

そうそう、HTさまが「君を忘れない」ご覧になってないと知ってちょっとビックリ^^え~と…保守的歴史考証をなんとか乗り越えようとしている意欲が伝わってきて、そこが評価できるような作品にはなってると感じました。
 戦争礼賛というわけでもなく(なんてたって木村さんクリスチャンの役ですし)
「精悍」というにふさわしい姿の木村さんでしたよ。
青春グラフィティというか…でもご覧になってほしいな(^v^)

「winding road」は…その通りっす(笑)
あとは、木村さんのお仕事をさかのぼって掘り起こして、それに触れた印象を文字にしてさらしちゃうという作業に、形はないけど形跡はのこりますように、と「風の通り道」という意味も込めてみました…(恥)